『講習会体験記』
呉連枝老師と同じ空気の中で老師のご指導を頂けるという貴重な体験を私がさせて頂いたのは、5/4〜6に渡って行われた講習会において、でした。
私が参加をしたのは4日、6日の2日間です。
入会をしてから初参加となった今回の講習会の初日、私は実は朝からろくに食事の喉を通らないほどに緊張して臨みました。(当然のことながらが、大変な不心得です・・・)
初日は基本を中心とした実技練習と型の効用、意味を呉連枝老師より、具体的に例となる相手をおいて解説を頂き、ひとつずつの動きがどうあるべきか、何故こうあるべきなのか、そして力がどう作用していくのかを初心者の私にも納得できるように、懇切丁寧にご教示頂きました。
通常の練習において服部先生にお教え頂いている事以外にも、突然のハプニングのように新しい事をお教え頂いたり・・・と緊張の中にも、終始なごやかな空気であったのは呉老師のお人柄でいらっしゃるのだなあ・・・と感じられました。
この日の練習の中心は小架一路と単打。
いずれも私にはまだまだ難しい套路であり、ついてゆくことすら怪しげな未熟さでありましたが、幾度も丹念に老師のご指導の元に繰り返す中で、ほんの少しではあっても、その”気”に触れることができたように思えました。
翌日の講習会に連続して参加できないことを心底悔やむ程に、その日は帰宅してからも、興奮覚めやらぬ初日でした。
一日置いて、最終日となる3日目は呉老師に、まさに講習というにふさわしく、理論的な観点からご教示を頂きました。
重点的にお教え頂いたのは『内功五行法』です。
呉連枝老師が作られた気功法である、とのこと。
内功法の論理、効用、実践法をたっぷりと時間をかけて全員で耳を傾けました。
第一功〜第五功までの意味と実際に体を動かした上でその意識を掴む練習、そして順逆呼吸法の方法など。
元々、私自身に喘息という持病があり、健康維持や体力をつけたいという気持ちで入会いたしました。
今回の講習には呼吸法を含めた気功法を老師にご指導頂く予定なので、ぜひと服部先生のお言葉も頂戴いたしまして初めて参加をいたしましたが、いい時間を頂けたと心より感謝をいたしました。
呉老師のご教示には八極門における八練という理論のお話もあり、八極拳の根本的な論理にも触れて頂き、とても貴重なお話を伺うことができました。
あらためて、先人の方々の深い歴史と哲学が積み重なっている、その重みを若輩ながら感じ入りました。
今回、本当に感じたのは型を覚え、鍛錬するためにはそこに裏打ちされた知識と意識を深めなければ意味がないんだなあ・・・ということです。
呉老師の折りに触れてのお話はいずれも、大変に興味深く哲学的なお言葉だと感激いたしました。
八極拳に関する書物などにこれからもっと触れてみたくなりました。自分をもっと深くしていける事に私は出会っているんだなあという実感を掴んだようでした。
そして、日々の自分の意識がいかに大切かということもあらためて反省する2日間だったと感じました。
無知な私には、聞き逃した大切な事、察知できなかった大きな意味などがたくさんあったと思います。
ですが、これからも八極拳を学んでいく上で大切にしていくべき空気を、服部先生をはじめとして皆さんと共に感じることが出来た、その一点においても今回の講習会に参加できて幸運だったと思いました。
なかなか週に一度の練習すら参加のままならない私ですがこれからの励みとして、この体験を活かして学んでいきたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。