今回の私の初合宿となる場所は、標高日本最高に位置する駅が存在する野辺山です。他団体の学生達と一緒の宿舎でした。
そんな熱気ある場所で同門達と日がな一日、同じ事に打ち込んでいると、人数分の集中力維持法や技に対する価値感、思考が見えてきて各人の風格、性質成りが窺い知れる思いがしました。
そんな中、私は剣という存在が自身の内で「何者なのか?」…木剣に魂が入らず、ただの棒っきれで終わらない為にも、心中の位置付けを探る様に練功していました。
服部先生より剣の特徴や他の兵器との相違点を、練習中随所にて指導していただいたおかげで、剣、全体像としての扱い方や属性は早期に見えてきました。
しかしそれは私自身の不得手とする分野が凝縮されていて振るほどに障壁を思いしらされ、「楽観」の2文字は遠く離れていく代物でした。
「刀身をしならせて切っ先で斬るから大きく扱う物ではない」とは服部先生の言です。
脱力による緩みにて、誤差を許さない動きを要求される技の数々…
強打溺愛者にとってアウェーそのものと感じましたが、苦手意識の強い単、纏、それを放鬆して跨から発生させる。この自分にとって超難度の課題をクリアする為の格好の材料になる と思うと、一振りの真剣味が違ってきます。
−腕をしならせ拳を鋭く当てにいく!−
剣と徒手を置き換えられるように取り組んでいきたいと思います。
とすると柄は、さしずめ跨でしょうか…では剣穂は?…
コレこそが最大の悩みの種でした。
絡まるわ、頭叩くわ、踏んで動きを封じるわ…
慎重にやるほど嘲笑うかの如く反意に動きまわり困らせてくれます。
詰まる所は剣の扱い方が正しくない自分自身のせいなんですが…
煩悩?振り回され悩ませられる剣穂は自らの煩悩でしょうか?
あまり自由に書くと、また師に私の思考を叩かれそうなので考察はこの辺にして、理解の範囲を体現できる様に練っていきたいと思います。
今回は剣が主でしたが、場所を体育館からグランドに移して照りつける強い陽射しの下で打った単式練習はやりごたえがありました。
あれだけ広い場所もなかなか縁がないので、何時間でも…とは言えませんが、個人的にはもう少し続けていたかったです。
ただ、ビデオで見る孟村の猛者達は凄いのであろうなと、非力な我が拳と比較し、まだ見ぬ先達の方々に憧れ半分の驚異も感じました。
なんにせよ盛夏を楽しく過ごした良い思い出になった事を感謝いたします。 服部先生ありがとうございました。
同門の皆様お世話になりました。
本部教室 籏谷 太 |