今年の夏も、恒例となっている夏合宿に参加させて頂きました。
ただ残念な事に、今回は仕事の都合で、8月9、10日の前半二日間だけの参加となってしまいました。
今回の合宿にも幾つかのテーマがありましたが、中でも九宮純陽剣の練習を始めるとのお話がありましたから、実は少し緊張していました。
この套路はとても美しく、ある意味憧れの存在でしたが、とにかく長くて式数が多い上に、長穂の扱いや身法の難しさを見てしまうと「ごめんなさい、やっぱり無理」と、半分逃げ腰になっていました。
案の定、最初のうちは長穂を一振りずつ体中に巻き付けていましたが、練習を始めてみますとこれが、想像以上にアツくなって、いつの間にか「ごめんなさい」が「なにくそ」に変わってしまいます。
多分私にとって剣の套路はまだ早すぎると思いますし、他に満足に練習していない套路も沢山あるのに、しっかり喰い付いてしまいました…。
何より「回しているだけでも楽しい」感は、槍や棍の打花子を上回るのではないかと思う程で、それは長穂による所が大きいのではないかと感じています。
合宿期間中に、套路の最後までは行かなかったそうですが、その合宿の前半分で帰ってしまったので、既に随分遅れ気味になってしまいました。
ですが今後は、先生や周りの皆さんに教わりながら、めげずに最後まで通せるようになりたいと思います。
また今回の練習場は、現地の体育館をお借りしたそうなのですが、新築されたばかりの素晴らしい体育館で、外には野辺山の美しい山岳風景が広がっています。
八極拳の練習の秘訣の一つに「遠くの山を打つつもりで」というのがあり、まさに遠くの山を打つ練習が始まりましたが、そう考えようとすると凄く疲れるので、いままで自分がちゃんと打ち抜こうとしていなかった事を、改めて痛感させられます。
やがてだんだんペースが上がって来ると、周りのスピードに付いて行けなくなり、今度は膝が全然緩んでいない事を思い知らされました。
私は跟提歩の時に、前足に体重が乗った瞬間、膝が固まって居着いてしまう様で、それが全然改善されていないのが自分でも良く解りました。
「一番遅かった人が皆に焼きそばパン」は、忘れて帰って来てしまいましたが、単式練習での問題点はちゃっかり持ち帰る事ができたと思います。
ただ劈杆子の練習は、今の段階では「とにかく難しい」としか言い様がなく、たまに「あ、今いい感じだった?」と思うことがあるくらいで、どこが違って何が駄目なのかを考えるのは、もうちょっと先になりそうです。
今回は残念ながら、合宿期間フル出場は叶いませんでしたが、私の様に途中で帰る人と、途中から参加する人がいる中で、練習のカリキュラムや夜のバーベキューの事まで気を遣って頂いて、服部先生御夫妻や参加者の皆様には感謝の気持で一杯です。本当に有難うございました。
毎年練習不足を再認識している夏合宿ですが、来年は是非、全日程参加して自分の進歩を確認できる合宿にしたいです。
土曜教室 高須 俊郎 |