呉氏開門八極拳 講習会レポート
5月連休の講習会に参加するのは、昨年の呉連枝老師来日の講習会に続き2回目である。
昨年は初の套路である四郎寛を教わったが、動作の順番も満足に憶えられずに終わってしまった。呉連枝老師の生の動きを見ることができ大変勉強になったが、身に付いたモノがあるかと言うと果たして・・・。
今回は昨年の反省を活かして「少しでも何かを身に付けられるように!」と心に誓って参加することに決めたのであった。
私は単打・対打の指導が行われる上級班を選んだ。本来なら「初級」か「中級」を選ぶのが妥当だが、「単打を一人で通してできる人」は「上級」ということなので、身の程知らずとは思ったが上級班で申し込むことにした。
今回のテーマは「ステップアップ」。
昨年のように動作の順番ばかりを追うのではなく、現在のレベルよりほんの少しでも理解を深めて先に行けるように、文字通りステップアップを目指したいところだ。
単打については教室でも長く練習している套路ということもあり、動作の順番については完璧とは言わないまでもほぼ憶えている。しかし、動作の意味となるとはっきり言って理解ができていないところが多い。今回の講習会を終えた時の理解度が自分の努力に比例するかと思うと、講習会を受ける前から緊張してくる。
あっと言う間に3日間の講習会は終わり、単打の理解度はかなり増したような気がする。しかし、誤解をしていた動作、新たに理解ができた動作がたくさんあり、自分は今まで何をしていたのだろうか?とガックリしてしまった。
さて、今回の講習会を受けてみて、得たモノ(身に付いたわけではない)は次の2点だ。
(1)意念をしっかりと持ち、相手を想定して打ち・受けること
「意念」という言葉は数え切れないほど、先生や指導員の口から発せられていた。
要するに「相手を想定して動け」ということなのだが、やってみると意外に難しく目線は定まらないし動作がぎこちない。今までも相手を打っていたつもりだったが、全くできていなかったことがわかった。これは大きな収穫であったと言える。
(2)股関節を動かすこと
これも先生や指導員が口を酸っぱくするほど言っていたことだが、「股関節の動き」の重要性について再認識をすることができた。
先生や指導員の模範動作を見ていると股関節がイヤラシイくらいに動いていることがわかる。これが発力の原動力となっていることは想像に難くないが、自分の股関節がああいう動きをすることは全く想像ができない。
よく「股関節をゆるめる」と言われるが、そうしようとすると全身脱力してしまい話にならない。股関節をゆるめて動かせるようになるには長い年月がかかりそうだ。
この講習会のテーマである「ステップアップ」については、「意識して動けるよう努力ができる」ようになったことで達成できた。とても小さなステップアップではあるが、ある意味とても大きな一歩ではないかと思う。今後の練習にしっかりと活かしていきたい。
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