2006年夏、今年も恒例の夏合宿に参加しました。
今年は「下盤の強化、内外の合一」というテーマの元、太宗拳を習ったり、対練(ウェイショウ)の研究や、武器の復習をしたり、ミットを打って套路の確認をしたりと色々なものを行う合宿でした。私の場合、特に普段の練習では不足がちとなるウェイショウをいっぱいやりたいと思い今回の合宿に参加しました。今年は例年よりも参加者が少なくて前半の2日間は12人、後半は8人だったのですが少なくても少ないなりに楽しかったです。
合宿初日、宿泊所について暫くするとみるみる空模様が怪しくなり、雨が降ってきたと思いきやすぐに大きな雹まで降ってきました。テレビを見るとなんと電車まで運休するほどの勢いだったらしく、タイミングが悪ければ私たちもどこかで足止めを食っていたかもしれません。ラッキーでした。
さて、初日の内容は普段教室でやっていることの延長です。歩法、八式、小架をいつもより長めに行いました。小架に限っては今回、ビデオ撮影もしてもらい、その日の夜にみんなで見て確認しました。腰が高いのは予想通りとして、自分が見えていない腕や足の動きが確認できたので勉強になりました。また、今回の合宿で苗刀を新しく習いたいと言う人が若干一名いたので、この日はみんなで少し苗刀の套路を教わりました。その彼は嬉々として刀を振り回していたのですが、私にはピンと来るものはなく少し習っただけで続きはやりませんでした。
二日目以降は太宗拳をメインに学習していきました。私も含め、初めて習う人がほとんどだったので二日目で前半を三日目で後半を習ったのですが、この套路は似たような動作が繰り返し出てくるので、前半分でもう頭が混乱していました。また他の套路とも似た技も出てくるのでさらに混乱し、二日間では覚えきれずに最終日にやっと全部覚えきれました。
覚えたばかりでまだ全く練れていない太宗拳ですが、その技の中でも一番印象深い(気に入った?)動作は軋打〜大浙江です。どこが?と言われるとなかなか説明しづらいですが、前に後ろにと大きく発力をしてなんだか気持ちがいいです。
私の苦手な体のうねりあまり無いからかもしれません。逆にうねりだらけの白鵞分翅はかなり苦手です。
また、太宗拳は単打や四朗寛のような横の動きがほとんど無く、直線上を行ったり来たりする動作が多い中、なぜか鷂子穿林が入っています。それも大きくS字を描きます。他の套路には鷂子穿林なんて全くと言っていいほど無いのになぜ太宗拳には入っているんでしょうか。発力する動作が多いのであえて入れているのでしょうか。うーん謎です。
合宿に参加するまで、自分としては新しい套路を習ってもあまり身に付かないだろうと思っていたので、太宗拳そっちのけで、ウェイショウに重点を置いて練習するつもりだったのですが、太宗拳を習い始めるとそれに集中しないと覚えられない、そして思ったよりも太宗拳が面白い(笑)ということであまりウェイショウに練習時間を割きませんでした。
教室でいつもやっている対錬と双揉手を太宗拳の合間にちょっとやっただけです。ただ、双揉手については練習中に先生から「腰が回っていない」とよく指摘されいて、腰を回そうと思っても手を触れ合っているためなかなか意識が腰に回らず悩んでいました。
それであらためて双揉手を考えてみると、手形こそ鈎手ですが太宗拳の白鵞分翅に似ているように感じました。そう考えると苦手な白鵞分翅をもう少しまじめに練習して双揉手を上達させたいところです。
と、まぁこのように今回の合宿では小架、太宗拳、双揉手など今後の練習課題を見つけることが出来て有意義な時間を過ごせたと思っています。指導していただいた服部先生を始め、いっしょに練習に参加したみなさんに感謝します、ありがとうございました。
本部教室 山崎義之 |