今年の夏も、8月11日から14日の4日間、夏合宿に参加することができました。
今回のテーマは単打・対打と六合花槍です。ゴールデンウィークに呉連枝老師の講習会で教えて頂いた内容を踏まえて、対打の研究を行うという事でしたので、対打が練習不足の私としては不安を感じるとともに、とても楽しみでもありました。
初日は基本功に対練、四朗寛の練習の後、小架一路を一人ずつビデオで撮影して頂いて検討を行いました。一緒に練習しているメンバーだけとはいえ、一人で套路を撮影してもらうとなるとやはり緊張するもので、自分でも「硬くなっているなー」というのが解るくらいでした。以前は少しでも緊張すると、それすら解らない状況だったので、それに比べるとマシになったのかも知れません。
私には、一つの動作ごとに身体がブレるという問題があり、普段から注意を頂いていて、自分でも気を付けているつもりではいたのですが、なかなか直す事ができていません。でも自分の套路を外から見ると、結局気にし方が足りない、或いは気を付け方が間違っている部分が、自分の目で確認できる事があります。
以前、開門式の時に抱拳を前方ではなく斜め上方へ突き出してしまう癖がなかなか直らず、ビデオで自分の開門式を見た瞬間に「更に下げて、ようやく水平だったのか!」と驚いた事を思い出しました。自分では、抱拳の位置を下げたつもりでいたのですが、全然足りなかった事になります。自分の套路を見るのは、色々な意味でイタいのですが、なかなか直らない癖がある時には、色々気付く事がある有難い勉強法だと思います。
二日目以降は単打・対打の練習がメインとなりましたが、特に対打では段違いに高レベルの方と組ませて頂いて、個人的には物凄く勉強になりました。
今回特に感じたのは、単打と対打との距離です。私は単打を教えて頂いてから、単打を二人で練習する方法として対打を教わった筈なのですが、どうやら勝手に頭の中で両者を別モノにしてしまっていた様で、単打で打つべき所を対打で置きに行ったり、相手が目の前にいると緊張するのか、身体の動かし方を変えてしまったりしていました。
また、接打を崩してもらって解ったのですが、身体がブレる欠点の原因の一つに、上半身の力を抜こうとして抜けていない事、また下半身の動きに上半身が遅れて付いて来る事がある様でした。下半身が動いて、上半身が遅れて来て、そのまま行き過ぎてから、慌てて力で振り戻す感じでしょうか。癖はまだ直せていませんが、気を付けるべき材料を増やす事はできたと思います。
六合花槍については、久し振りに見て頂いて、やはり細かな部分をあちこち楽なやり方に変えてしまっていた事が解りました。実際花槍の套路は「大まかな順序はなぞれる」程度の状態でしたので、今後は今回修正して頂いた部分と、その理由をある程度理解して動ける様になる事が目標です。
また、六合花槍の最後の方に纏絲槍という動作があるのですが、これは見た瞬間に毎回「駄目だ真似できない」と思わされます。実際、この部分を他の動作で練習する事もできるので、勝手にこれは選択科目だと思い込んで、挑戦してみようという気も起きない状態でした。ところが今回の合宿ではこの纏絲槍の練習がブームとなり、一時期皆して鏡に向かって無言でぐるぐるという、一種異様な雰囲気に包まれました。これをきっかけに今後は、練習もせずに諦めるのではなく、挑戦だけはしてみようと思う様になりました。
今回から合宿所も変わり、新鮮な気持で合宿に臨む事ができましたが、今回の合宿所がまた快適でした。
練習場には大きな鏡もあり、真夏とは思えない過ごし易い気候で食べ物も美味しいうえ、寝泊まりする部屋が練習場にくっついているので、たいへん気楽に過ごす事ができました。こんなにスポーツ合宿に適した施設があるという事が驚きです。
しかし書き終えてみますと何やら、欠点をさらけ出しているだけのレポートになってしまいましたが、それだけ勉強になった点も多かった、という事でご容赦下さい。
今回の合宿でも、服部先生御夫妻ならびに指導員や合宿参加者の皆様には、大変お世話になりました。お蔭様で、今年も充実したお盆休みを過ごす事ができました。改めてお礼申し上げます。
本部・土曜教室 高須 俊郎 |