呉氏開門八極拳では主軸になる套路が、八極小架、単打(含む対打)、四朗寛であり、これを呉氏開門八極拳における三味一体と呼ぶ。
主要な套路として、
小架一~六路/老小架一路・二路/単打・対打/六肘頭/六大開拳/四朗寛/四朗提/連手拳/行劈拳一~十二路/太宗拳/羅漢拳/扶手一~四路/四封四閉/十二形抱/抹面拳
などがあり、器械套路も
六合大槍/六合花槍/提柳刀/六合刀/双刀/行者棒/五十四棍/九宮純陽剣/青龍剣/八仙剣/瘋魔棍/苗刀/双鈎/乞丐棍/春秋大刀/八極三節棍
などがある。
その他にも、源流である呉氏開門八極拳には長い歴史の中で長拳門、太極門、劈掛門などのさまざまな門派から技術交流の結果、取り入れられた套路が多々あり、ざっとそれらを列挙してみると、
二十四連手拳/太宗拳/羅漢功/桃花散/抹面拳/青龍拳/華拳/太祖拳/飛虎拳/黒虎拳/六合刀/四門刀/双刀/九宮純陽剣/青龍剣/八仙剣/行鈎/刀進槍/三節棍進槍
などがある。しかし、これらは長い年月の間に伝承者たちによって八極門の風格と勁道を与えられ、もとのままの套路ではなく、無理なく八極拳の体系の中に組み入れられている。
また、呉氏開門八極拳独自の内功法として、近年呉連枝老師が孟村の各把式場(練習場所・道場の意)にそれぞれバラバラに伝わっていた内功法を編纂整理し、整った体系に仕上げた「内功五法」がある。
しかし、この膨大な套路体系や、同じく膨大な数にのぼる練功法は一人の人間が全て修得することはとうてい不可能である。前述した小架・単打・四朗寛をある程 度マスターした後に、修行者個人の体格、力量、適正などを見て本来老師がその後の修行課程を決めてくれるものである。
また、呉氏開門八極拳のこの膨大な套路体系も、無駄に多いわけではない。武術本来の大きな目的の一つである実戦に向けて、個性がそれぞれ異なる修行者の能力を開発していくためである。
少ない套路数や、練功体系でそれぞれの門派の風格を身につけて行こうとすると、どうしても画一的なものになりがちであろう。
以上の体系を整理し、理解する為の理論も豊富であり、代表的なものに「六開八招」・「八打招」・「十大勁別」・「六不輸」・「六十四手論」などがある。 |