2003年夏合宿レポート・3



 今年の合宿は嵐の幕開けでした。
 というか、嵐のために幕が開くのが遅れました・・・・・。

 まさか台風直撃の上電車が止まるとは、誰も予想しなかったでしょう。
 今日中に着けば良い方という状況の中で、午後3時という時間に小淵沢に到着できたのはまさに奇跡。
 先生方の機転と、きっとどなたかの「日頃の行いの賜物」ではないかと思われます。

 今回も合宿は初級班に参加でした。

 やっと通臂長拳(劈掛拳)が習えるのでとても嬉しかったです。
 なにせダイナミックな動きとスピードが劈掛拳のイメージでしたので始めて見た時から自分のミーハー心をガッチリ掴んで離さなかったのです。

 練習は予想通り辛いものとなりました。
 日ごろから肩の力を抜くというのに苦労しているのですが今回ほど意識的に力を抜くということをやったことは無かったように思います。
 八極拳を始めるまでは、より力を入れた方が威力があるというイメージがありましたが今では無駄なところに力を入れると威力は正しく伝わらないという考えに変わりました。
 力を入れた場合と抜いた場合の威力を身に持って実感したのですが、
 力を抜いた場合の衝撃の方が強く、痛み威力共に身体に染み入る程でした。(声も出ない・・・・。)

 通臂長拳をやっていて気付いたのが上半身の力を抜くためには下半身がしっかりしていないと身体を支えてきれずバランスを崩すということ。
 下半身でしっかり支えていないと上半身に余計な力が入ってしまうので肩からしたは紐のように使うと言うことができない、八極拳でも同じですが動きが大きいためより分かりやすかったです。

 同じく、劈掛独特の動きの中で足を巻き込む動作が多いためとても脚力の無さを実感しました。

 今回の合宿は八極拳以外のものやることによって別な視点から自分の身体を見直し八極拳に必要なことを学んだように思います。

 蛇足ではありますが、合宿中に風邪を引いてしまい帰ってきてからえらい目にあいました、山梨は夏でも夜は寒いくらいなので身体を冷やさない対策を次回からはしようと思いました。

 土曜本部教室 佐藤宏子


●四朗寛用法解説・「蹲抱提」



●四朗寛・「疊子手」



 今回の合宿は、嵐の中始まった。
 毎回合宿では、テーマが定められ、そのテーマに沿った内容の練習が行われている。今回のテーマは「身法」であった。
 身法を養成するのに服部先生が選んだ套路は「劈掛拳」。劈掛拳は腕を鞭のようにしならせる為、全身を大きく使う。また、仆歩を多用し、上下の身体移動が多かった。これは、八極拳の他の套路と異なって、体全体で振り込むようにして発力する為、というように僕は理解した。頭では。頭の中で自分が動く様を繰り返し想像してみる。なかなかうまい。実際に動いてみる。・・・?
 何でだろう。実際の僕は、頭の中の僕より数段レベルが低いようだ。まず、背筋で振るべきところを、どうしても手だけで振ってしまう。そして仆歩も瞬間的には理想の形に持っていけない。どうしても前のめりになってしまうのだ。しばし悩む、悩んでは動く。動きながら悩む。やっぱり上手くいかない。もどかしい。

 結局4日間の合宿中、僕は悩み通しだった。なぜ自分の手足なのに、思うように動かないのだろう。自分なりに努力したにも係わらず、夢の中の自分にまで練習不足と責められる始末。がっくり。
 最終日、ふと合宿前の自分を思い出してみる。まるまる4日間稽古に打ち込めば、それなりに成果が上がると思っていた僕。甘かったな。しかし、現実的には上手くいかなかったものの、套路について試行錯誤したことで、頭の中の僕は稽古の進め方のコツが一掴みだけ掴めたようである。せめてこれだけは持って帰って、これからの稽古に生かそう。これが今回得た、小さな成果。
 天候は二日目以降回復したが、僕は今ひとつすっきりしないまま帰路についたのだった。

本部教室 疋田雄一郎


●行劈拳・双拍手。実戦にも使いやすいですが、練功にももってこいの套路です。


●行劈拳・双劈手。単純に見えますが、「歩」の使い方は困難です。



 朝起きて台風の動向を知るべく、テレビのスイッチを入れる。そこに映し出される天気図を見て一言「台風キターー。」、さらに公共機関の乱れている情報が流れ「中央線運休キターー。」と叫んでみる。
今日、合宿先に行けるかわからないが、連絡を取りつつ一旦新宿駅に集まる。新宿駅では、集まったメンバーで誰が雨男(又は雨女)なのかで盛り上がりつつ、高速バスにするか新幹線にするかの判断の刻が迫り、高速バスが午後3時まで席が取れないことが判明したことから、長野新幹線で佐久平駅まで行き、小海線に乗り継いで小淵沢駅まで行くことに。
今日着けたら御の字と思っていたが、当初到着予定より1時間30分遅れで、思ったよりすんなりと合宿先に到着。
 今日は練習の時間が取れないと思っていたが、1時間30分遅れで練習を開始することができ、八極基本功、劈掛基本功を行い、体をほぐしていく。
そこで、発覚したことが‥‥。自分の、自分の体力が落ちている〜〜。
 まぁ、それは横においといて、夕食後、座学が行われ、予定通り宴会モードに突入しつつ、夜は更けていく‥。

平成15年8月10日(日)
 朝は雨が上がっていたので、恒例の朝飯前の内功五法。しかし、昨日の疲れ(↑を参照)が残っている人、多数あり。
午前中は、八極基本功、劈掛基本功及び2人組(勝ち抜き方式)の自由縛法を取り入れつつ練習が行なわれ、休憩後、劈掛拳班と四朗寛・槍班の2班にわかれることに。
自分は劈掛拳班を担当。劈掛拳班は初心者(あれ、何か違う人がまぎれている。)が多いということで、まずは套路をゆっくりと流していく。やはり、八極拳と違った動きなので戸惑っている。ただ、みんな一生懸命何とかついていこうと頑張っている。自分も、初めて習ったときはこうだったなぁと昔を懐かしんだ。と同時に「年取ったなぁ〜。」とも。(笑)
 午後は、劈掛拳の套路、套路、休憩、套路、套路(以下、繰り返し。)と套路漬けで時間がたっていく。
今日も夕食後、座学後、宴会モードに突入しつつ、夜は更けていく‥‥。

平成15年8月11日(月)
 本日も朝飯前の内功五法。またまた、昨日の疲れ(↑を参照)を引きずっている人、多数あり。
今日も午前中から1日中、劈掛拳の套路、套路、休憩、套路、套路(以下、繰り返し。)と套路漬けで時間がたっていく。
今日は合宿最後の夜ということで、夕食後、いきなり宴会モードに突入しつつ、夜は更けていく‥‥‥。

平成15年8月12日(火)
 今日で、合宿最終日。一昨日から劈掛拳の套路漬け、また、疲れもたまっていることから、気分転換を含めて違ったことをやろうということで、行劈拳1路をやることに。短い套路であるが、初めてということもあり、みんな戸惑いが隠せないようだが、頑張ってついていこうとしている。
最後に全員で劈掛拳の套路を通して本年の合宿は終了。今回は、八極拳と対極にあるといってよい劈掛拳だったので、習って楽しかったのか、みんなのレポートが気になるところ。(笑)

 今回は、台風というアクシデントがありましたが、皆と楽しく練習ができ、色々なことが話せたので、充実した合宿の日々を過ごすことができました。
それでは、来年の合宿に思いを馳せながら、レポートを終わります。

本部指導員 森 豊和


●六合花槍の練習。



 今回の合宿における私のテーマは、なかなか抜けない悪い癖を直すこと。
 特に姿勢が悪くお尻が突き出てしまうことと、肩に力が入ってしまうことの2点に絞って取り組みました。

 最初に合宿のスケジュールについて簡単に説明します。
 初日は対練を長めに行った後、全員で劈掛拳を練習しました。
 2日目からは劈掛拳と四朗寛の班に分かれて練習しました。
 私は始め四朗寛班を選んだのですが、肩に力が入りすぎているため劈掛拳を練習したほうがよいとの先生のアドバイスを受け、途中から劈掛拳班に移りました。
 ちなみに始め四朗寛班を選んだ理由ですが、私は四朗寛への苦手意識が強く、普段あまり練習していなかったので、この機会にたくさん練習しようという甘い考えからでした。
 合宿中に先生がおっしゃった中で印象的だったのが「自分がやりたいと思う套路こそがその時自分に一番必要な套路である」という言葉です。
 私は下手ながらも劈掛拳にとても興味があり、まさに先生の仰る通りだと思いました。

 次に私の癖について合宿中に気付いたことについて述べます。
 一つ目のお尻が突き出てしまう癖ですが、原因がわかったようです。
 きっかけは皆で小架を練習している時でした。
 私は揣?(ずいとう)の動作の踵を上げるタイミングで腰が曲げり、お尻が出てしまいます。
 なぜ腰が曲がるのか他の人との違いを比べたところ、私は胯の動きに対して膝の動きが小さく硬いため、そのしわよせで腰を曲げているのだと気が付きました。
 「膝を柔らかく」とは普段から先生に注意されていることなのに、なぜそれを実践できないのか考えたところ、私は常に頭の高さを一定に保とうとする意識が働くと、膝の動きが小さくなって堅くなるようでした。
 膝の堅さを自覚してからは、小まめに膝をチェックしながら練習することにしました。

 2つ目の肩に力が入ってしまう癖ですが、普段先生が「肩は力の通過点にすぎない」と仰っているその感覚を、つかめていないことから来ているのだと思います。
 劈掛拳はこの感覚を養うのに最適な套路のはずなのですが、私の劈掛拳は力がぬけるどころか、套路の終わりに近づくにつれてさらに肩に力がはいっているという状態です。
 これは私の練習の仕方が雑なためではないかと考えました。
 今回の合宿では劈掛拳を非常にゆっくりとしたテンポで練習したのですが、ゆっくりと練習することで套路全体を丁寧に練習できるということに気付きました。
 先生がよく「苦手な套路はゆっくりと練習するのがよい」と仰る意味が、ここで初めて理解できたように思えました。
 今後は、ゆっくりと丁寧に劈掛拳を練習することで、肩の力を抜く感覚を養いたいと思います。

 以上のように、今年の合宿では「膝をやわらかく」と「ゆっくりと丁寧に劈掛拳を練習する」という2つの課題が見つかり、たいへんよい収穫を得られました。
 合宿中の努力を無駄にしないよう、今後の練習でもこれらの課題を継続し、癖を直していきます。
 最後になりましたが、先生をはじめ合宿に参加された皆様には大変お世話になりました。
 この場を借りてお礼を申し上げます。

本部・荻窪教室 野田勇


●おつかれさまでした!



おまけ



●看板に「発砲注意」。…撃たれますか。



お昼のうな丼。

夕食は必ず固形燃料使用の暖かいものが出ます。

お昼のカレー。本格的な味でおいしい!

朝食は軽く、でもしっかりと。

最終日の夜は鉄板焼きの会です。

手際よく焼いていきます。

焼き方も上手い!

飲める人はビールで、未成年はお茶で楽しく。

火の通り具合により整然と配置された食材。

いよいよ焼きそばにとりかかります。

キャベツと肉を配置。

双刀ならぬ双コテで。

食べるぞヽ(´▽`)ノ

食べるぞヽ(´▽`)ノ

食べつくしました(´Д`)ー3
お疲れさまでした。
また来年の合宿をお楽しみに。