2005.5 呉連枝老師講習会レポート-2


▲基本功の発力の仕方について、説明をされる老師。


▲小架一路。ゆっくりおさらいします。

 今回4月29日・5月1日の初級講座と4月30日の内功五法の講習会に参加しました。初級講座とは言え未だ八極拳を始めて1年未満のため、果たしてついて行けるであろうか心配な面はありましたが、何事もまずは体験有りきと考え、小架一路を覚えて帰ることを目標に受講を決めました。
  今回初めて呉連枝老師にお会いしたのですが、一番に驚いたのはその体躯でした。上半身が下に行くほど分厚くなっており、恐らくは背筋が隆起しているのだと思うのですが、私がこれまでに見たことがない体型でした。次に気になったのは肩でした。参加者全員が列をなした時にひとつ気が付いたことがあり、我々日本人は子供の頃から「気を付け」の姿勢の時に胸を張るように教えられてきましたが、その時必然的に肩は横に張るようになります。参加者の皆さんの後ろ姿を見てみると殆ど全員がそのようになっていましたが、呉連枝老師の肩にはその様なところが全く見られませんでした。私は「肩に力が入りすぎている」と言われ続けていますので、もしかしたら解決のヒントになるかもしれないと早速喜んだ次第です。

 そして講習が始まりましたが、要領の悪い私は歩形で直ぐにつまずいていまいました。動作もさることながら力のかけ方もわからず焦る一方。そのため休憩時間に気を取り直して目標通り小架一路に絞ることにしたのですが、私がまだ習っていない後半部分が一気に進んでしまったため、休憩時間に先輩方に教えて頂き何とか順序だけは覚えることができました。1日目の最後は一列ずつ小架一路を通して行いましたが、私の列の順番の時に両儀を私の前の人まで呉連枝老師から直接手直して頂いていたので千載一偶と期待して待っていたのですが、残念ながらそこで終わってしまい両儀に自身のない私としてはワザと崩してご指導頂いた方が良かったのだろうかとつい不埒なことを考えていまいました。

 2日目は内功五法でホワイトボードを用いての講義がメインでした。ここでも両儀を最重要視していることが興味深い点でした。気を回すことについては感覚的にまだよく判らないのですが、とりあえずは意識をそこ動かしていくことで練習していこうと思います。また十二経絡を知る必要があるということでしたので、帰りに早速本屋へ行き一冊買って帰りました。

 3日目は六大開拳、六肘頭等を学びました。この日もついていくのがやっとだったのですが、小架一路を最後まで体験した後だったせいか初めての動きに対する感じ方が今までと少し変わってきた気がしました。六大開の理論について説明があり、まだ動きを真似るのが精一杯の私に体現するのは難しいことですが、今後の道しるべになるであろう重要な話を聞くことができました。

 講習会の内容で一番の収穫は、殆どの動作は両儀の変化であるという説明でした。どの世でも「基本が大事」「基本に帰れ」などと言いますが、これほど基本の重要性を明確に説明したものは聞いたことがありません。今後は両儀を基準の物差しと捉えて練習していこうと思います。また套路の動きが単に技だけでなく理論や思想も示しているということを知り奥深さを感じました。

 3日間続けての講習会で体力的に少々辛いものがありましたが、日々重くなる1歳の息子を毎日抱いていたお陰で乗り切ることができました。最終日は呉連枝老師に身振り手振りでお願いして、この息子のために色紙に一筆書いて頂きました。
  最後になりましたが、呉連枝老師、服部先生、並びに休憩時間にフォローして下さった先輩方に御礼申し上げます。

 

田中宏昌(横浜教室)



▲打撃口訣について解説される老師。


▲馬歩両儀功。八極拳の根本です。老師自ら列の間を廻り、細かく直して下さいました。

GW呉連枝老師講習会  2005

一年ぶりに呉連枝老師にお会い出来る、講習会が始まりました。

初級講習会

 初日の初級講習会では、まず参加者で驚いた。
  分かってはいたけれど初心者では無い人達が多い事多い事、しかし、初心者にとって周りにお手本が居るのは良い事だったと思います。呉連枝老師のご登場!
  徐々にテンションが上がりいよいよ講習会が始まった。立ち方、歩法、八式と進んで行き、特に歩法と八式では自分が列の先頭だったため老師に見てもらえたと思う。時々、老師が「好!」と言ってくれたのが嬉かったです。六大開拳は少し変わっていたのと発力をしないとダメと言う老師の言葉通り、正直疲れました。
  六大開拳を練習する時、堤胯合練単陽打が三番目と四番目の間に入れると言うのを教えて頂きました。六大開理論の説明は、毎回とても勉強になりますが、とても難しいです。
  そして、小架一路 2005ver。動作自体は余り変わってないものの、今回は動作を「合わせる、一致させる」事を重視して指導してくださいました。しかし、練習スピードが早い。小架が半日で最後まで行きました。呉連枝老師って・・・すごい。

 二日目は、小架の復習と対練、六肘頭を練習しました。先日、老師が仰った「合わせる、一致させる」を意識して練習すると自分の姿勢や体の動かし方が中途半端だった事に改めて気付きました。対練の時も手の置く場所や、姿勢など老師は細かく指導してくださいました。

 

内功五法

 内功五法には、去年参加出来なかったので参加出来るだけでテンションがあがります。内功は老師が仰った通り、自分の内面で練る物なので自分でしか判断できない事がとても難しいです。以前「気功は意功」とも仰っていましたが、意識をするのは集中力が要るので物凄く疲れます。正しく出来るようになれば気持ち良いのでしょうが・・・。
  講義の時間では意識を何処に持って行くか、内功も外功も必ずやりなさい、套路を内功として練習する事も出来ると仰いました。以前、服部先生から小架のゆっくりやるやり方を教わりましたが、それがそうだったと思いました。本当に内功は正しい姿勢、呼吸、意識の仕方が難しく、この日は、体より頭が疲れました。
  あと、この日は昼食を呉連枝老師と食べました。色々な話も聞けて楽しかったです。

四朗寛講習

講習会後半、メインテーマの四朗寛講習が始まった。講習会前、予習講習会や普段の稽古と四朗寛を出来る限り練習したつもりでも、やっぱり不安です。って言う以前に、松田隆智先生やお客さん方がいらっしゃるのでは嫌でも緊張します。
  四朗寛が始まった。講習会の前に服部先生が、「套路を覚えた人は動いていいから老師の動きを良く見たほうが良いよ」と言っていたので遠慮なく見させて頂きました。その甲斐
あって自分で不明瞭な部分が解りました。老師も解り易く、大きくゆっくり動いてくれました。が、套路がどんどん進んで行きます・・・。「あれ?ま、まさか!」っとここで昼食。
昼食後、表演会が始まった。ヤバイ、ヤバすぎる。出る人出る人みなさん物凄い功夫の持ち主で、開門拳社からも数人出ましたが改めて目標とさせて頂きました。
  練習再開。小一時間で四朗寛が・・・終わりました。終わっちゃいました(笑)小架が半日でも驚きなのに四朗寛が半日ちょっと。呉連枝老師って、やっぱり凄いっス。

 四朗寛講習二日目、三日目に雑誌の取材の方がいらして呉連枝老師の写真撮影とインタビューをしました。
みんなもデジカメや携帯で写真を撮って、インタビューを聞きました。やっぱり老師は格好いいっス!
  記者さんに話してた内容もその場に居てよかったと思える貴重なお話でした。四朗寛講習期間中の講義の内容も濃く、四朗寛だけでなく八極拳そのものの理論や概念の講義になってとても勉強なりました。質問にも答えて頂けてよかったです。呉連枝老師の劈掛拳や松田隆智先生の心意六合拳も見ることが出来ていい思い出に成りました。打ち上げも、とても楽しかったです。
  呉連枝老師と松田隆智先生と自分の、写真を撮って貰い幸せでした。

講習会を終えて

 呉連枝老師は、どんな質問にも必ず答えてくれ、いつも笑顔でした。今回の講習会も、たくさんの事を見て聞いて教わりました。
  難しくて、時間が掛かると思いますが、間違いなく今後の練習に生きて来るので来年呉連枝老師にお会い出来る時まで頑張って練習します。

奥村知昭(本部教室)



▲四朗寛・劈錘。


▲三位一体の理論を実技をもって示される老師。

 今年の講習会は、四郎寛を教えて頂きました。
  初日の午前中だけで、かなり進みました。結局、套路はその日のうちに全て終えてしまい、早すぎて後半があいまいで、困ったなぁと思いました。

 2日目は朝からどうするのかドキドキしていました。
  すると、昨日習った套路をゆっくりと繰り返してくださったので、安心しました。
  それでも、自分が動きながら一緒に練習していると、複雑な動作の時は、どうしてもわからなくて困っていると友人が、「せっかく呉先生が日本に来て教えて下さっているのだから、呉先生の動きを見るのも重要だよ。」(言い方は違ったかな?)と教えてくれました。
  その言葉で気付いたのですが、今までの呉先生の講習会で教わる時、いつも服部先生を見て練習していました。これは、とんでもなく呉先生に失礼なのでは・・・と今頃になって・・・
  申し訳ありませんでした。

 そうとわかればしっかり呉先生を見るぞーっと、気合いを入れなおし練習に挑みました。
  わからない時は、自分の動きを止めて呉先生を見てみました。しかも、呉先生は根気よく何度も教えてくださるので、再確認ができて少しずつ覚えることができました。そうなると楽しくて、順番だけでなく自分がどのように動いているのかイメージすることもできるようになってきました。

 また、休憩時間も貴重な時間を過ごせました。「なんとしても、マスターして帰るぞっ!」と思っていたので、先輩方にわからないところを教えていただきました。なかなか覚えられないでいると、動きの説明をしてくださり、やっていることがやっとわかりました。
  午後は呉先生が、四郎寛の用法などを説明してくださいました。どうやら、動きの意味がわからないので、私は変な動きになってしまうようです。当然ですね。

 しかも、普段から服部先生がおっしゃっている、牛が1頭臥せる範囲さえあれば練習できるということを、実際にやってくださって驚きました。小架はイメージできましたが、単打も?って、やってるし!・・・あとは驚きというか衝撃でした。すごいですね。
  3日目の表演会も、素晴らしかったです。松田先生の表演を拝見することができて、感激しました。また、諸先生がたの貴重な表演を拝見できて、普段知ることのない套路を拝見することができ、感無量でした。
  最後に、呉先生ありがとうございました。服部先生いつもありがとうございます。
  指導員の方々、先輩方ありがとうございました。

橋本嘉奈子(荻窪教室)




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