2005.5 呉連枝老師講習会レポート-4


▲六肘頭の指導。


▲搓提の用法を実演される老師。

2005年ゴールデンウィーク講習会レポート

  今回は内功五法と四朗寛に参加させて貰いましたが、各々2回目の受講になります。
 今回の講習会が終わった感想としては、1回目より2回目で、自分自身が更に理解が深まり動きも良くなったと感じられ、本当に参加できて良かったと思っております。

 まず内功五法については1回目と内容的には勿論同じですが、前回とは異なる表現で説明されるところが多々あり、前回と併せて聞いていると、前回には気付かなかったその理論の背景まで感じました。
 板書される内容は、心理学、物理学、佛教等の各分野に深い造詣が溢れるもので、クラインのつぼ、メビウスの輪、相対性理論、はては華厳経の宇宙観に通じるものがあって非常に興味深く、「一芸に通じる人は全てに通じる」という見本を目の当たりに見た感じでした。

 また、今回は呉老師も膝の悪かった一昨年より体調が大変良さそうで、一年経って一才若返ったのでないかという感じがしたのでそう申し上げたところ、ご本人は微笑みながらもう年老いてしまったよと仰っておられましたが、益々パワーアップしている感じで、それは図らずもその後の四朗寛の講習会で証明されたのでした。

 その四朗寛については、1回目の講習会では套路を覚えるので精一杯で、でも覚えられずきれぎれの個々の動作しか頭に入らなかったのですが、今年の2月に服部先生が開催された四朗講習会に参加した時に、まるでジグソーパズルの最後の1ピースがパチンと嵌った感じがして套路全体の流れがすんなりと頭に入ったので、丁度良いタイミングで開催された今回の講習会ではより細かなところに注意でき、また前回には無かった一つ一つの動作の具体的な用法の説明もあり、今まで分からなかったところや意識しないで動いていたところに気付くことができ非常に有意義でした。
 また四朗寛の64式の全部の動作を具体的に説明されるのは非常に大変でパワーの要ることだと思うのですが、呉老師はご自分が疲れているのにもかかわらず細かく丁寧に生徒たちの質問に答えながら熱意をもって教えられている姿に、ますます尊敬の念を強くしました。

 今回の講習会を通じて、呉老師はことあるごとに「八極拳は文化だ」と仰っていましたが、確かに自分も「文化」を実感した講習会であり、また自分もそれにわずかでも関わっていられることが嬉しかったです。
 前回の講習会でも感じたのですが、その講習内容はまるで大学で授業を受けているような印象を受けるほどアカデミックものでしたが、今度中国の大学でも呉老師の授業がスタートすると聞き、成る程と思いました。
 日本でも能、茶道、盆栽等の伝統文化は国内ではマイナーですが海外では高い評価を受けている話をよく聞きますが、これを期に中国でも八極拳が中国の貴重な伝統文化として中国国内でも更に認識、評価され、今以上に広まっていけばと期待しております。

 最後にこの講習会を開催された服部先生に感謝するとともに、また来年も楽しみにしております。

 

浅井正一(大森教室)



▲四朗寛変化・跳鈎子。




そしてお楽しみへ続く…
↓「5」をクリック↓



1 - 2 - 3 - 4 - 5