2005年夏合宿レポート・2




●截腕の用法解説

●截馬腿

●槍と共通した動作も套路の中には含まれています



 

 今年も8月13日からの4日間、八ヶ岳での夏合宿に参加する事ができました。今回の学習内容は、私にとってはレベルが高過ぎるかも知れませんが、とにかく凹まずに頑張ろうと、十三握りの棍を準備して臨みました。

 初日は丹田を意識する様ご指導を頂きながら老架子を二回、また呼吸を意識しながらの対練を長時間かけて行いました。特に八極推手は普段あまり練習する機会がなかったので、とても有難かったです。その後ゆっくりと丁寧に、小架、単打、四朗寛と続き、いつもより要求について考えながら動く事ができたと思います。

夜の座学では、孟村で作られた八極拳のビデオを見せて頂きました。普段は見る事のできない套路などもあり、とても内容が濃かったのですが、それ以上に、用法説明のところであまりにも危険な技が多いのに驚きました。改めて、本物の八極拳はスポーツではないという事を思い出しました。

 そして恒例の酒宴ですが、笑い過ぎで毎年腹筋が危機にさらされています。特に三日目の夜は私もエスカレートして、○酒のカクテルで完全に潰れてしまい、ご迷惑をお掛けしました。以後気を付けたいと思います。それでも朝の内功五法は、空気がとても美味しくて、体の中までしっかり換気させてもらいました。森林が多く、とても空気が良い場所なので、何を練習するにも最高の環境です。

 今回のメインテーマである乞丐棍は、もともと秘密の武器であると聞いていましたから、私程度の拳暦で学習する機会に恵まれるとは、正直思ってもいませんでした。乞丐棍には、刀、剣、棍、槍など、殆どの武器の用法が含まれているという事でしたので、先ずはこれらの武器をある程度練習して、初めて学ぶ事ができると思っていたからです。その事を先生に質問してみると、こともなげに「だから今から練習すれば、様々な武器の身法を練る事ができますよ」と仰ったので、とても驚いたのを憶えています。

 ただ実際に練習を始めてみると、キャリア不足の予想に違わず、動作の順序までは頭に押し込んでも、その要求となると殆ど五里霧中の状態です。動作の要求にはそれぞれ段階があるそうで、今回教わったのは勿論一番簡単なものです。段階が上がってゆく様子も一部見せて頂きましたが、だんだん人間らしい動きでなくなってゆくように見えました。

 自分で動く時は頭が真っ白なので、外から見た印象だけですが、例えば物乞いするように突く、蓑を被るなどの動作は、武器の動きが見えにくくて捕らえ所がないですし、短棍を使った掛塔や関節技は、短い武器を両手に広げて持つので、非常に力が大きく危険な感じがします。ところが、相手に大怪我をさせないように使える武器でもあるとの事、目まぐるしく変化して、どんな状況にでも対応するといった印象を持ちました。自分で練習してみた感想については、難し過ぎてまだ何も解っていないに等しいので、コメントしにくいです。こればかりは、今後少しでもマシになってゆく事を期待するよりありません。

 今回の合宿は、程度まで理解できていないにせよ、とても高度な内容であった事だけは解ります。長い道のりの先の方を少しだけ見せてもらって、改めて「どこまで続いてるんだろう」と驚かされました。最後になりましたが、四日間にわたって、とても熱心にご指導下さった服部先生ならびに指導員の皆様、そして一緒に汗を流した参加者の皆様、本当にありがとうございました。お蔭様で、とても充実したお盆休みを過ごす事ができました。来年も楽しみにしております。

 

本部教室 高須俊郎




●縮力の解説

●架式は、徒手と共通したものが多く見られます



 

 主な内容は、短棍と老架子でした。
  合宿中の練習のほとんどが短棍で、刀剣棍槍の要素を含むとのことで、持ち運びもしやすいため、これからの自己練習の中心になりそうです。
  短棍を練習することの効用としては、徒手ではあまり目立たなかった歩形などの乱れが強調されるため、自分でフォームをチェックしやすくなることを教えていただきました。
  老架子では丹田を意識し、股関節をしめることで弓歩の後ろ足の乱れを矯正することを中心に練習しました。
  今回の合宿で、老架子と短棍が練習メニューであったことの意味を考えると、架式、歩型が合宿前よりよくなっていくと思います。以前から先生には、架式や歩型のことについては指導をうけていましたが、今回の合宿で強く認識できたと思います。

 最後に、この合宿でお世話になりました、先生、指導員の方、参加された皆様、楽しい合宿を送ることが出来ました。ありがとうございました。

 

本部教室 新井康之



●変化の一つ・白猿搬枝の動作

●集体練習

●対練もゆっくり時間をかけて行います・八極拳推手




●八極拳推手・扶手

●全員の動作を細かくチェック

●意識の行き届かない後ろ側の手の修正





2005夏合宿 

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