2002年夏合宿レポート・4



☆夏合宿・初参加!!

 憧れの六合花槍を学び、単打の独り練習ができるようになる、という目標をかかげて参加した夏合宿。
 結果、初めての花槍は残念ながら套路の最初でつまづいて、そのままリタイアし、基本功であるラン・ナー・チャー及び舞花の手順を何とか覚えて、独習へと望みをつなげるので精一杯でした。
 単打の方は、3つの打開を目印にしつつ全体の流れを追い、個々の技の不明な点についてはその都度、指導員の方に教わりながら、独りで套路を通すという目標を達成すべく、一生懸命あがきましたが、総合的に見て、達成度は30%(独りで套路を通すことはできるのですが、進路がかなりガタガタ)といった所です。

 というふうに書くと、合宿参加の意義があまりなかったような感じですが、実際はまったく違います。
 初日で自分が設定した目標は初心者の無知・無謀によるものだと気が付きました。単打を学ぶ過程でいくつかの技を取り出して単式練習を繰り返しましたが、套路は多くの技がぎっしりとつまったもので、ひとつひとつが開門八式であり、六大開拳だと感じました。今まで、小架や単打を、始めから終わりまで通して練習することにこだわり、ひとつひとつの技・動作を曖昧なままにしてきたことを反省しました。
 用法は多岐に渡り、ひとつひとつの技が四方八方に変化する様子は八極拳の名前そのもので、想像する楽しさ、変化を発見した喜びなど、八極拳を学習する奥深さを垣間見ることができたように思います。

 身体を丈夫にしたり、肩凝りや腰痛を防ぐ体育的な効果を実感する中で、武術としての本来の要素を見落としていた気がします。
 今後は、合宿で発見した武術としての八極拳の奥深さをもっとじっくりと考え、楽しみながら学んでいきたいと思います。

 最後になりましたが、服部先生には、9ヶ月のブランク(練習不足!)があるにもかかわらず合宿への参加を快く歓迎してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
 また、2日目に足首を捻挫してしまったのに、最後まで練習に参加できたのは須原指導員のテーピング処置のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。
 4日間、あっという間でしたが、他教室の同門学習者との交流は今後の学習の励みになるとともに、私の人生の大きな糧になりました。
 指導員ならびに諸先輩方、丁寧にご指導いただいただけでなく、合宿中の細々とした世話までしていただき、ありがとうございました。

川口教室 松尾真宏


●重い!その3。


 私が呉氏開門八極拳を始めて十ヵ月が経ちました。十ヵ月という短い間でしたが、いろいろなことを学び、経験してきました。しかし、合宿に参加すれば更にいろんなことが経験出来ると思い、参加を決意しました。

 新参者かつ初心者の私はとても不安でした。単打どころか八式さえ危うい私が単打を理解、いや、理解どころか順序さえ覚えられるのかどうか。そんなことを思いつつ、実際に練習に参加してみると、基本の歩形を大切にする練習でした。新しいことばかり考えていた私でしたが、先生に基本を大切にすることを改めて教えてもらいました。

 そして夜。座学でも先生は、基本が大切とおっしゃっていました。胸に刻みこんでおこうと思いました。そして宴会です。ここで私はお酒を飲みました。いや、飲みすぎました。なんと次の日の朝練習中に吐くとゆう大失態でした。恥ずかしいことこの上ないです。
 午後の練習は気合いでした。そして、そのまま最後まで気合いでやって行きました。そんな私にも、先生や指導員の方や先輩方が丁寧に教えてくださったため、なんとか単打の順序が覚えられました。いや、単打以外にもいろいろとご指導くださいました。本当にありがとうございました。

 私は合宿初参加でしたが、苦しくもとても楽しい合宿でした。最後にもう一回、本当にありがとうございました。


横浜教室 星野 勲


●互いに相手の槍をからめて落とす「六合大槍対練・劈杆子」


 2002年8月10日から13日まで、八ヶ岳スポーツセンターにて、開門拳社恒例の夏合宿が行わ
れた。朝早くから新幹線に乗り、電車を乗り継ぐこと6時間、ようやく小淵沢駅まで辿り着いた。駅でタクシーに乗り、運転手に場所を告げると、「今日はずいぶんと、あそこに行く人が多いね。」と返される。
 もしかしたら先生達かなと思って、どんな人かを尋ねると、「何か長い棒を持っていたな。知り合いですか?」と聞かれてしまった。
 八極拳と言っても通用するはずも無く、その後説明に苦労したのは言うまでもない。
 そんな話をしているうちに、合宿所へと辿り着いた。今年の合宿所は、宿泊施設と体育館はもちろんの事、なんとボーリング場完備の場所だった。施設を眺めていると、玄関には練習の準備を整えた開門拳社の面々が体育館に向かうところだった。こうして今年も休む間もなく練習へと突入していった。

 合宿一日目は、恒例の基礎練習から始まった。例年と同様、広い体育館を開門八式と白馬翻堤や鷂子穿林といった歩法でそれぞれ3往復ずつ繰り返した。八式は発力が大きいため、一日のエネルギーの大半を消費したような感じだった。また、いつもの練習場所とは異なり、床の滑り具合が悪く、すぐにマメができてしまった。去年の教訓を生かし、応急手当セットを持っていったが、あまり酷くなる事も無く終わったため、道具は無駄に終わってしまったのだが。

 基礎練習と対練を行い、体力も底を尽きかけた後、小架一路を行った。普通にやった場合には、1分程度の短い套路なのだが、合宿では一動作毎に止めて歩形や手形を確認していたため、終わった時には40分という、普段では有り得ない時間になっていた。

 夜は座学という事で、中国語講座が開催された。中国武術を学習する上では必須の項目になるのだろうが、敷居が高いために敬遠していた。ほんの少しではあるが、勉強する機会が持てたのは良かったと思う。

 合宿二日目は、朝の内功五行法から始まった。前日の飲み会の影響で出られない人や調子の悪そうな人もいたが、軽い運動をし、山の清浄な空気を吸い込んだ事で、清々しい気持ちになった。
 午前の部は六大開拳と対練から始まった。この日は散手炮という対練方法を教えて頂いた。
 動作としては5つの動作の繰り返しで単純ではあったが、2人で対練をしているうちに、スピードが段々と上がっていき、終いにはどちらかが間違えてしまう。終わり方が無いようなので、ちょうど良いのだが、間違わない限り、延々と対練が続いてしまうのが難点だ。
 対錬の後には、単打を練習する班と四郎寛を練習する班に分かれて練習を開始した。
 GWに呉連枝老師が来日された時に四郎寛を教えて頂いたのだが、やはり四郎寛は難しい。
 自分では要求通りに動いているつもりでも、実際には全く駄目という事もあった。順番は覚えていため通して練習をしたが、ほとんどが歩法の練習で終わってしまったような気がする。

 合宿三日目となると、疲れもピークに達していた。それでも、朝の内功五行法には大半の人が参加していた。この日は、開門八式と対練から始まった。対練では、八極推手を新しく学習した。
 単なる腕の押し合いといった感じではなく、足での攻防が含まれている。他の対練を考えても、
あまり足での攻防を意識したものは無く、変わった対練に見えるが、面白い対練法だと思った。
 この後、四郎寛の練習を行っていたが途中解散となり、槍の練習をすることになった。
 槍は六合花槍、六合大槍、劈杆子の3種類を行った。六合花槍は去年の合宿で習ったものの、順番を覚えるので精一杯だったが、今回は順番を覚えている分だけ余裕も有り、細かい点まで練習できたと思う。六合大槍は今回初めて学習したが、3メートル近い長い槍を使用したため、力では振り回すことができなかった。槍を腹に付け、胯の捻りが大事なことが改めて分かった。
 最後に劈杆子という槍の対錬を行った。2人が向かい合い、突いてきた槍を欄や拿を使って払い落とし、ひたすら繰り返す。払い落とされた時の衝撃が体に残り、体には悪そうな感じだった。

 四日目は合宿のまとめを行った。この日は初めから班ごとに分かれ、それぞれの復習に励んだ。
 自分も合宿で注意された点を思い返しながら、四郎寛、六合花槍、六合大槍の練習を行った。
 今回の合宿では、各班毎の表演で締められた。単打班には全く単打を練習したことが無かった人もいたようだったが、最終日には一通りの動作を覚えているようだった。合宿中はまとまった時間の練習ができるため、長い套路の学習には適しているように思える。

 今回はこれまでで一番短く感じた合宿となった。これも充実した日々が過ごせた結果だと思う。
 合宿で新しく学習した物はもちろんの事、四郎寛もまだまだ課題が多いため、一つずつ課題をクリアしていきたいと思う。最後に服部先生、ならびに指導員の皆様、御指導ありがとうございました。
 また、雑用等のお手伝いをされていた方々、お疲れ様でした。

山形支部 須藤 覚


●この合宿でどこまで憶えられるか…小架二路。


 今回の合宿は八ヶ岳で、テーマは「高原のバカンス」と聞いて、若い頃数回登山したことやキャンプで死にそうになったことが懐かしく思い出され、先生からの「今年の合宿は去年の5倍キツイですよ」との忠告も顧みず、自分なりのテーマを「放鬆」と決めて参加しました。

 東京からあずさに乗り小淵沢に着き、駅から乗ったタクシーから降りたつと、吹く風は爽やか、宿舎はきれい、真正面に甲斐駒ケ岳を望む体育館は近く、近くでせせらぎの音が聞こえ、しかもテニスコートやボーリング場まであり(無関係ですが)、昨年より大きな期待をもって合宿がスタートしました。
 だがしかし、練習は確かにキツイ。
 昨年より八式の本数自体は少なかったが、その代わりに動作ごとに静止する噂架式の小架一路は足が痛い、痛い。あまりにも痛いので「あー俺は生きているんだ」と感じていると先生から「腰が高いよ」と声が掛かり、頭の中が真っ白になり、「早く終われ!」と心の中で叫び続けた。

 対練では、新しく散手炮、八極推手を習った。汗が体中から滴り落ち、体育館の床に水溜りが大きくなっていくのを汗で滲んだ目の片隅で捉えながら、濡れたTシャツで相手に顰蹙を買い、昨年の2倍も用意したTシャツは早2日目で底を尽いた。
 また四郎寛は、GW講習会で初めて習ったのですが套路の順序のみ覚えているだけで 細かなとこと全然駄目。訳が分からないまま手をグルグルやっていると「艶めかしくなってくる」と注意され、また先生からも「膝の力を抜くよう」と声が掛けていただくが、内臓までグルグル回っているようで気持ち悪くなり疲れ切ってしまった。
 六合花槍も、GW講習会以来で套路の順序を忘れかけていた。皆に就いていこうと無我夢中でまたも先生から「肩の力を抜くよう」と声をかけられ、自分のテーマはどうなっているのか反省した。少人数のグループに別れてからきめ細かな指導を受けて今まで気づかないところが如何に多かったかを実感した。
 続いて六合大槍では、初めて扱う物干し竿のように長く重い槍に套路の切れ目ごとに肩で息をしている始末だったが、劈杆子は合宿ならではの練習で非常に面白かった。お互いにいっとき集中するとすぐばててしまうのだが、手首の返しを指導されから楽になった。

 なんといっても昨年との違いは、合宿の環境で、朝は小鳥の囀りで起き秋の虫の鳴き声で眠るクーラー無用の自然環境、客室のきれいさ、富士山を望む展望風呂等の環境の良さ、食べ切れないほどのおいしい食事、練習の休憩ごとに体育館の中を高原から吹き渡る涼やかな風の心地良さが、「あー、これが高原のバカンスなのだなあ」と実感できたことでした。
 振り返って、自分のテーマ「放鬆」はイマイチで今後の継続課題となりましたが、普段教室でできないことを集中して練習でき、また昨年よりも長く参加できた夜の飲み会での仲間との交流(ポピュラーな槍や棒に比べマイナーな刀好き同志がいた)は非常に有意義でした。
 服部先生をはじめ指導員の方々や仲間に感謝しつつ、来年も楽しみにしております。
                                    以上

大森、横浜教室 浅井正一




お疲れさまでした!

2002夏合宿 

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お楽しみ













▲これまでにない良い食事!左は海鮮焼き。右はミニすきやき。
▲鉄板焼きはみんなで食べるとさらにうまい ▲焼きそば職人。出来上がり時には一人分ずつ区分けされているという気の入りよう
▲こてに油をたらすのがコツです(GIFアニ) ▲あとかたもない
▲本部・カルチャー教室ともに仲良く ▲棒は必須アイテム(?)
武術にまつわる「ここだけの話」が楽しい
▲「面白い髪型」を作るのが流行
(後ろにMr.ス○ックが!)
▲大五郎を囲む
▲先生の「宴会技」にびっくり ▲おれたち開門拳社(網戸にかぶとむしを発見)
▲危険物持ち込み禁止 ▲まあまあそう言わずに
▲恐いもの飲みたさで並ぶ人々 ▲(その結果)んがっぐっぐ


また来年〜